ぼくが「残念LINE」を名乗り始めて、17年経ったらしい。
これはぼくが「こうや」として生を受けてからの、ほぼ半分を占めている。
17歳だったぼくは、友達に誘われて「ゲーム実況配信」なるものに触れることとなった。
初めて見た配信が「地球防衛軍3」の実況だったことは、今でも思い出せる。
襲い来る蟻に翻弄される配信者と、それに対して書き込まれるコメント。
配信者がリアクションをとれば、呼応して加熱するレスポンス。
妙にか弱い男性配信者の声が癖になり、ぼくらは分厚いモニターの向こう側に思いを馳せ、その映像にかじりついた。
当時はYouTubeLIVEはおろか、ニコ生だってなかったので、その様は新鮮で斬新で鮮烈で、毎夜興奮していたのを覚えている。
「これ、自分たちでもやろうよ」
ADSL回線に繋がったロースペックのパソコンを前に、ぼくと友達が「面白いこと」を始める決意をするのに時間はかからなかった。
ぼくはネーミングセンスがなかったから、当時組んでいたバンドは「コッテリ☆牛角煮丼」だったし、思いつくハンドルネームと言えば「モンジョルノ田中」だとか「肉厚亭ゲッソリ骨襦袢」だとか「星野又滝」だったが、これらはすべて友達に却下され、
部屋にあったギターアンプのメーカーから拝借して、ぼくは「LINE」友達は「VOX」と名乗ることにした。
その後間もなく、ぼくの人生における十字架である「残念」の枕詞がくっついてしまうのだが、ともかくこれが「残念LINE」誕生の瞬間である。
あれから17年が経った。
東京に夢を見て、北海道へ逃げ帰った。
ホームレスにもなったし、親も家族もいなくなった。
営業マンにもホストにもなったし、結婚も離婚も経験した。
そして今、膨大な暇と何かをしたい気持ちだけ燻り続けている。
というわけで、僕は残念LINEをもう一度やってみようかと思っている。
特に決意表明というわけでも、告知というつもりでもないけど。
このブログ自体十年は更新していなかったので、もはや見ている人はいないと思うし。
ただなんとなく、やりたくなったからやろうというだけ。
17年経って、やりたい遊びが17歳のころとおんなじって、やりなおしみたいで、ちょっとエモいなーとか、ちょっとだけ思ったけどね。ちょっとだけね。えへへ。
別におじさんがyoutubeやらtwitchやらやってるの、いまや良くあることだし、一大決心するようなことでもないんだよなー。いい時代。
というわけで、活動18年目を迎えるベテラン新人、今月下旬から来月頭にかけて、デビューしなおします。
どうぞよしなに。
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